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第十話 インドの新聞一面を飾る

冬の朝は目覚めが遅い。朝5時に出発して、2時間ほど歩いただろうか。太陽はまだ、ぐっすり眠っている。暗闇の中を車に轢かれないように、金太郎から降りて歩きながら、細心の注意を払い進む。 「車来ないかな」 ふと後ろを振り返ると、1つの人影がある。 「…

第九話 最後の関門

「よっしゃー!!!もう少しべっ!!!」 国道には、『ジャイサルメールまで100km』 の文字が掲げられていた。農場を後にするとき、ジジイ・テレサは僕に5日分の金太郎のエサを授けてくれた。おかげで、スピードは俄然上がっていた。残り100km。長かった500k…

第八話 ジジイ・テレサ

「まじおせーわ。もうほんまいい加減にしてくれや。」 その時、僕は金太郎を罵っていた。ほんま自分勝手に始めた無銭旅。当然のごとく、金太郎も僕も、今まで手に入っていたものが入らなくなる。一番致命的なのが食糧だ。今まで僕のご飯は、米にインスタント…

第七話 お金と旅

国道に出てから、旅の様子がガラッと変わった。車を避けながら歩く為に、金太郎のスピードは前に比べて大きく落ちる。出会う人々の反応も大きく変わった。相変わらず声はかけられるが、なんとなく距離感がある。ここは、大きな都市と都市を結ぶ道。当然外国…

第六話 道を失う

心が晴れると、自然と顔もほころぶ。ほんで、自然と溢れる笑顔ってのは不思議な力を持っていて、素敵な出会いを造り出す。神様と出会ってから、素敵な出会いに恵まれ始めた。ある時は、一家50人くらいで暮らす、明るくて元気を貰えるお家に招待され、また時…

第三話 金太郎の正体

荒野の朝は寒い。朝起きると、テントの結露が凍っていた。ここは灼熱のインドちゃうんかい!それもそのはず。いくらインドといえど、今は冬。しかも北部の砂漠地帯だ。がっつり白い息が出る。しかも、日中は35℃くらいまで、気温が上昇する。体温調節が辛い。…

インドラクダ旅 第二話 思うてたんと違ーう!!

金太郎にまたがり、誇らしげな気持ちで悠々と歩む僕がいた。どんな冒険が待ち受けているんだろう、そんなワクワクと共に。旅路の情報をくれたおっちゃんは言った。 『砂漠を歩いて村を目指す』 静寂に包まれ、そこで聴こえるのは、ラクダと僕の息づかいだけ…

第一話 出発

1月4日、僕はラクダと共に旅に出た。600キロ、18日間にわたる大冒険に。 インドをどう旅したら楽しいかな、あ、そうやインドにはラクダがいる!そんな簡単な思い付きでインドまでやってきた。5年前に一度インドを訪れたとき、ラクダがいることを知った。その…

ラクダを買った

今日ラクダを買った。 ん? ラクダ? 買った? そう、 ラクダ、 買ったの。 こいつ。 『This is my camel.』こんな言葉使う日がくるとは思ってもなかったよ。笑 スペック・名前は『金太郎』(命名 俺)・年は12歳。(人間でいうと40歳くらいのおっ ちゃん)・約4…